【京華商業・安田学園】非正規教員への不当な雇い止め・解雇に対して同時提訴をしました!

 

5月23日に、京華商業、安田学園に対して、ブラック企業被害対策弁護団と連携し、同時提訴をしました。

また、提訴後に、厚生労働省で記者会見も行いました。

裁判提訴の意義や詳細は、以下になります。

メディアの報道もまとめましたので、ぜひご覧ください。

◆合同提訴の意義

私学教員ユニオンは、私立学校の教職員を組織し、労働環境の改善に取り組んでいる個人加盟型の労働組合(ユニオン)です。ブラック企業被害対策弁護団は、労働者を使い潰す「ブラック企業」問題の改善に取り組む弁護士で全国的に組織された弁護団です。

昨年から国も進める「教員の働き方改革」が話題となっています。しかし、それは基本的に公立学校を対象としており、私立学校の実態はまだまだ知られていません。実際には、私立学校も公立学校に劣らず、過酷な労働環境が広がっています。

そして、ユニオンへ寄せられる労働相談の中で増加しているのは、立場の弱い非正規雇用教員からの雇い止め、賃金不払い、パワハラ等の相談です。今や、私立学校の非正規教員比率は約4割にも達してきていると言われています。低賃金・細切れ雇用の非正規教員へ学校の中心的業務を担わせ、都合よく使うだけ使った上で、雇い止めをし、使い捨てるという労務管理が私学業界全体で蔓延しているのです。

それによる悪影響として、例えば、教員が短期で入れ替わることで、生徒や保護者との信頼関係を構築できず、授業や部活、クラス運営を安定的に行うことが難しくなっている学校もあります。また、不安定雇用の非正規教員は、将来的な見通しもたたず、生活苦からダブルワーク・トリプルワークをしたり、就職活動に奔走し、教育に専念することが困難になっています。非正規教員を使い捨てることの弊害は、労働者はもちろん、生徒や保護者、さらには教育という社会基盤に多大な悪影響を与えています。

今回の記者会見で、敢えて、2つの私立学校の合同提訴としたのは、典型的なそれぞれの事件の具体的実態を広く社会に知っていただき、この社会問題を改善する契機にしたいと思ったからです。

 

◆原告、代理人弁護士

原告:3名(京華商業高校2名、安田学園中学校高等学校1名)

代理人弁護士:佐々木亮弁護士、明石順平弁護士、市橋耕太弁護士、伊藤安奈弁護士、川口智也弁護士、辻田航弁護士

 

◆メディア報道

【弁護士ドットコム】「先生を辞めさせないで」生徒9割が署名、雇い止めされた教員らが撤回求め学校を提訴

https://www.bengo4.com/c_5/n_9676/

私立京華商業高校(東京都文京区)で有期専任の教員として勤務していた男性2人が5月23日、学校側に不当な雇い止めをされたとして、撤回を求めて東京地裁に提訴した。同日、同じく雇い止めにあったとして、私立安田学園(東京都墨田区)で非常勤講師として働いていた男性も東京地裁に提訴した。

ブラック企業被害対策弁護団と私学教員ユニオンが同日、厚労省の記者クラブで合同会見を行い、明らかにした。私学教員ユニオンは「今、私立学校の非正規雇用率は4割と言われている。都合よく使って雇い止めをして、使い捨てるという労務管理が蔓延している」と指摘した。

●「時間外労働や非正規教員の使い回し、全ての学校に蔓延」

訴状などによると、京華商業高校については募集要項に、「3年間は1年ごとの有期専任契約とするが、2年目に専任採用の判断をし、4年目からは専任教諭として採用される道が開かれている」と記載されていた。男性2人は正規雇用として採用に期待を持って働いていたが、実際には今年3月末で一方的に雇い止めをされたという。その際、2人は何度も校長に雇い止めの理由を確認したが、「総合的な判断」というだけだった。2人の雇い止めを受け、現役生徒の9割が撤回を求めて署名活動をして、学校に提出したが、学校は応じなかった。

この日、原告の男性の1人は、生徒の署名を手に会見に臨んだ。

「高校生の頃、担任の先生に憧れて猛勉強して教員になりました。生徒のことを一番に考えて、職責を全うしてきた。しかし、これまでに4回の雇い止めを経験しても、正規職員になれませんでした。今回、多くの生徒が署名を集めてくれた。これを真摯に受け止めたいと思い、提訴に踏み切りました。

時間外労働や非正規教員の使い回しなど、京華商業のみならず、すべての学校に蔓延している問題だと思います。将来を担う子どもたちのためにも学校教育に健全になってほしい」

●「雇用契約書がなく、学校内のルールで雇い止め」

また、安田学園で非常勤講師として働いていた男性は、5年にわたり勤務してきたが、今年2月に突然、雇い止め通告を受けた。しかし、過去の募集要項、内定通知のメール、内定通知などすべてに労働期間の記載はなかった。就職した際にも説明を受けず、5年間1度も雇用契約書が取り交わされていなかった。

会見で男性は、「契約書を見せてほしいと言ったのですが、出てきませんでした。学校内のルールということで、雇い止めにあいました」と語った。雇い止めは、非正規雇用労働者が希望すれば、無期雇用になる「無期転換ルール」を学校側が阻止する目的だったという。

男性は会見で、「どの学校でも、5年を超えないように雇い、人材をぐるぐる回しています。今年はいくらもらえるのかわからない、何コマもらえるのかわからない状況の先生が多くいます」と非正規教員の窮状を訴えた。

私学教員ユニオンの佐藤学さんは、「教員が短期で入れかわれば、安定的な授業や親との信頼関係が築けない。また、不安定な雇用でダブルワークやトリプルワークをする教員も多く、教育に専念できないという弊害がある」と指摘した。

※私立学校で働く非正規教員を対象とした労働相談ホットラインが5月25日、26日に開かれる。番号は、0120-333-774。いずれも13時〜17時(相談無料、通話料無料)

 

【TBS】“無期雇用”直前での雇い止め、非常勤講師「不当」と訴え

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3680897.html

東京の私立学校で、非常勤の講師として働いていた男性が、あと1日働いていれば期限なく働くことができたのに直前で雇い止めされたのは不当だとして、裁判を起こしました。

「教えるのが好きだったり子どもが好きだったりで、やっていると思うんです。このままでは教育の状態っていうのは崩壊していくと思うので」(雇い止めされた男性講師)

悲痛な思いを語る男性。男性は今年3月まで、東京・墨田区にある私立安田学園で中学校と高校の非常勤講師をしていました。しかし突如、学校側から「契約を更新しない」と告げられたというのです。

「私は契約書がないところから5年で(更新しないことが)適用されると思っていなかった」(雇い止めされた男性講師)

厚生労働省は、去年から非正規の労働者の安定した雇用を目的として、有期契約が5年を超えた場合は、労働者が望めば期限を定めない“無期雇用”に転換できるルールを定めました。

男性は2014年4月から安田学園で非常勤講師として働き、雇い止めにあったのは4年11か月目のこと。“無期雇用”が希望できるようになる直前での雇い止めでした。学園側は、雇用を継続しなかったことについて、「総合的に検討した結果」と説明したといいます。

男性はあと1日働いていれば、労働契約法により期限なく働くことができるようになったため、「不当解雇」だとして、学園側を相手取り、職場に復帰することなどを求める裁判をおこしました。安田学園は取材に対し、「最長5年の有期契約は双方の合意のうえだった」としています。

教育を支えるうえで大切な役割を担っている非常勤講師ですが、不安定な雇用環境に直面している現実。文部科学省はJNNの取材に対し、「全国で非常勤の講師がどれくらいいるのか把握していない」としていて、男性のように不安定な雇用環境に置かれた非常勤講師の待遇改善が求められています。

 

【TBSラジオ】私立学校教員の雇い止め問題。石戸諭が子ども達への影響を指摘

【音声配信】私立学校教員の雇い止め問題。石戸諭が子ども達への影響を指摘▼2019年5月23日(木)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)

 

【毎日新聞】提訴教員ら「不当な雇い止め」

https://mainichi.jp/articles/20190524/ddm/012/040/049000c

有期契約の教員や非常勤講師として働いていた東京都内の私立学校2校の教員計3名が23日、不当に雇用を打ち切られたとして、雇用継続や賃金支払いを求め、東京地裁に提訴した。原告や代理人弁護士が同日、記者会見して明らかにした。

訴えによると、提訴したのか京華商業高校(文京区)の男性教員2人と、安田学園中学・高校(墨田区)の男性講師1人。いずれも今年3月末での退職を余儀なくされた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です