【11/7(日)イベント】「ネットの高校日本一になる」と困る?~N高で教員ストライキが起きた理由~

【参加はこちら】

※会場・オンライン両方での開催を最終調整しています。近日中にURLをアップします。

◆イベント趣旨

  私たち「私学教員ユニオン」は、私立学校(小・中・高)の教員が加入し、私学業界全体の労働・教育環境の改善に向けて活動している「労働組合」です。現在、N高(角川ドワンゴ学園。以下・学園)ではたらく教員たちが私学教員ユニオンへ加入し、学園と労働・教育問題をめぐって団体交渉(話し合い)をしています。私たちが求めていることは、教員1名あたり生徒150名を担任させるために教育の質が低下している状況や、教員の過重労働・低条件等を改善することです。

(学園の改善に立ち上がった教員の1人、Aさん)

 学園は団体交渉においても不誠実な対応を繰り返しており、現在団体交渉が事実上開催できていない状況です。学校の暴走に対して待ったをかけなければ教員の労働環境はもちろん、生徒への教育の充実が叶わないと考え、私たちは10月7日に抗議の「ストライキ」と宣伝行動を、N高の東京拠点がある銀座・歌舞伎座タワー前で行いました。これまで数回行っている宣伝行動へは教育の未来を変えようと、多くの学生・若者たちも参加しています。

   

(抗議する若者たち)

 N高は「未来の学校」をコンセプトに掲げていますが、現場で起こっていることは、「教員の仕事を分業化、マニュアル化し、教員をパーツ化する教育」です。N高はICTを教育の質を高めるために活用するのではなく、教員の労働を強化することに使っており、教員が生徒1人1人に向き合うことを困難にさせているのが実態です。このような仕組みは、政府が推進する「GIGAスクール構想」などとも関連し、N高で行われていることは将来的には日本全国の学校で行われる可能性がうかがえます。

 つまり、N高の問題は、現在N高で働いている教員や現在通っている生徒だけに限るものではなく、未来の日本の学校教育に関わる教員、生徒、保護者、もっといえば社会全体に関わるものであると言えます。

 そのため、私たちは長年教育改革を研究されてきた中京大学の大内裕和教授を招き、N高問題について現場の教員が見てきた事実から検討するイベントを開催することにしました。N高で何が起きているのか、そこに内在している問題とそれが社会に与える影響はどのようなものか等をディスカッションして深めていきます。

 私たちは、今回のイベントをこれからの日本の教育の未来について考え、議論し、一緒に取り組んでいくきっかけにしていきたいと思います。ぜひ、学生や教員をはじめとした多くの方のご参加をお待ちしています。

◆対象

高校生、大学生、大学院生などの学生や教員などどなたでも参加可能です。

◆プログラム

①N高の労働・教育問題とこの間の交渉経過:私学教員ユニオンのN高教員

②N高問題に取り組む意義:大内裕和さん

③パネルディスカッション:N高教員と大内裕和さんのディスカッション

 休憩

④グループディスカッション(オンラインはzoomブレイクアウトルーム)

⑤今後の行動提起

◆講師

大内裕和さん

中京大学国際教養学部教授。専門は教育学・教育社会学。

著書に『奨学金が日本を滅ぼす』(朝日新書)、『ブラックバイトに騙されるな!』(集英社)、『「全身〇活」時代』(青土社)『教育・権力・社会 ―ゆとり教育から入試改革問題まで』など多数。

奨学金問題を考える全国組織「奨学金問題対策全国会議」共同代表。

◆私学教員ユニオン(https://shigaku-u.jp/

 私学教員ユニオンは、私立学校(小・中・高)の労働環境の改善に取り組む労働組合です。雇用形態問わず、誰でも1人から加入でき皆で力を合わせて戦っています。また、教員の労働環境と繋がることである、生徒の教育環境の改善も同様に求め戦っています。これまでは、正則学園、ドルトン東京学園、橘学苑、N高、東海大浦安などの改善に取り組んできました。労働相談は無料・秘密厳守で対応していますので、お気軽にご相談ください。情報提供も募集しています。

◆学生・若手教員ボランティア募集中!!

 私学教員ユニオンでは、教員の労働問題や生徒の教育環境の改善に取り組む学生・若手教員ボランティアを募集しています。教員の長時間労働や不安定な非正規雇用教員の問題は、生徒への教育の質の劣化に直結しており、誰しもに関わる社会問題です。また、学校現場では、「ブラック校則」、「スクールセクハラ」、地毛証明、男女別制服など様々な差別や人権侵害が広がっており、私たちはそれらも無くしていこうと取り組んでいます。現在、学生・若手教員メンバーも、問題を学習し、労働相談を受けたり、学校との団体交渉へ参加をするなど改善の取り組みを進めています。ボランティアに関心がある方は私たちまでご連絡ください。