【2月毎週日曜日・雇い止め相談ホットライン】3月末で辞めろと言われている非正規雇用教員の方いませんか?
私たち私学教員ユニオンは、N高、東海大浦安、橘学苑など様々な私立学校(小〜高)の労働・教育環境改善に取り組んでいます。
この間、私たちへは今年度末(3月末)で雇い止めをされてしまうという悩みを抱える、常勤講師・非常勤講師といった「非正規雇用で働く教員」からの労働相談が増えています。
そこで、2月の毎週日曜日の13~17時の間で、私学教員向けの雇い止め問題無料相談ホットラインを開催することにしました。
非正規雇用教員を低賃金、細切れ雇用で都合よく働かせた上に、年度末で雇い止めにし露頭に迷わせるような「非人間的な」学校のやり方は許せません。
また、非正規雇用の教員を使い回して授業や担任の教員がコロコロ変わる学校では、生徒との信頼関係の構築も困難であり、生徒も落ちついて教育を受けることができません。
つまり、非正規雇用教員の「使い捨て」は「教育の質の劣化」という教育問題と直結した社会的課題なのです。
ぜひ、雇い止めの危機にある教員の方は、お気軽にご相談ください。一緒に不当なことに声をあげましょう。
【概要】
2/6,2/13,2/20,2/27の13~17時
電話番号:0120-333-774(通話無料)
※相談無料・電話無料・秘密厳守。もしその時間に電話が難しいという方は、こちらの「常設相談窓口」まで電話・メール相談をお寄せください。
◆私学では、約4割が差別される非正規雇用の教員
現在、私立高校で働く教員の約4割が常勤講師・非常勤講師などの名称の非正規雇用で働いています。今や、非正規雇用教員なしでは学校現場は回っていきません。
しかし、非正規雇用教員は、低賃金かつ1年契約の細切れ雇用という非常に不安定な働き方を強いられています。
常勤講師は、専任教諭(正規雇用)と同じく、授業、担任業務、部活顧問、校務分掌(学内の役割)など責任ある業務を担っていますが、待遇に格差があることがほとんどです。「同一労働同一賃金」などの均等待遇が守られておらず、不当に差別されています。
非常勤講師は、授業単位で給与が払われる「コマ給」で働いており、授業時間外に授業の準備やテスト作成、生徒からの質問対応などの「付随業務」を行っても給与が払われないという低賃金で働いています。時給で換算すると、最低賃金以下の非常勤講師もたくさんいます。
私学業界では、若手教員はすぐに正規雇用にはなれないことが多く、非正規雇用の期間を「選別期間」と位置付けられ、都合よく学校側へ使われる慣行が蔓延しています。
「正規雇用になりたいならこれをやれ。文句言うな」
などと学校側から「ニンジン」をぶら下げられ、長時間労働やパワハラ、セクハラに耐えている非正規雇用教員もたくさんいます。
教育現場では、非正規雇用教員の「使い捨て」が広がっているのです。
◆非正規雇用教員問題は生徒への「教育の質」に直結します
以上のような低賃金・不安定雇用で明日をも見えない教員が、授業をはじめとした学校における「基幹的業務」を担っている現実があります。
私たちに寄せられた相談には、以下のような非正規雇用教員からの悲痛な叫びがあります。「もっと良い教育をしたい」という想いが今の状況ではできないことへの葛藤を抱えていることがわかります。
「来年度以降働き続けられるかわからないという不安を抱えながらでは、100%の力で生徒に向き合うことが難しい」
「自分が来年度以降関われるかわからない中では、長期的に生徒をどのような方向に伸ばしていくかなどを考えることができず、場当たり的な教育になってしまう」
「非常勤講師の給与だけでは生活することができず飲食店のアルバイトを掛け持ちしているが、心身ともに限界で授業準備などをもっとやりたいができない」
以上のように、非正規雇用教員という不安定な立場ゆえに、生徒のためにより良い教育をしようとしてもできない構造があります。葛藤に苦しみ、「燃え尽きて」、教育業界自体を去ってしまう非正規雇用教員もたくさんいます。
学校が利益を上げるために「低コストかつ雇用の調整弁」として教員を扱うことが、教育の質を下げ、生徒・保護者をも犠牲にしているのです。
◆生徒の教育環境改善のためにも一緒に声をあげませんか?
雇い止めは言われたからと言ってすぐに諦めなければならない問題ではありません。私たちの私学教員ユニオンでは、雇い止めを撤回させた事件も複数あります。
また、5年以上非正規雇用として働いている教員には、無期雇用への転換の権利も発生しています。これは学校には拒否権がありません。私たちは、雇い止めを撤回させて無期転換をしてさらなる待遇の改善に取り組んだ事例もあります。
もちろん、雇いとめは法的にはハードルもあり困難な戦いになることも往々にしてありますが、日本社会全体に広がる非正規雇用教員問題を一緒に改善し、より良い教育を実現していきませんか。
ぜひ、一緒に取り組みたいという方はご連絡ください。ご自身が問題を抱えていなくても、この構造を変えたいという方でも構いませんので、ご連絡お待ちしています。