【メディア報道】#東海大浦安 の残業代不払い是正勧告について記者会見をしました!
◆「部活等の時間外労働は労働時間であり残業代を支払わないといけない」という是正勧告の意義
2/14(火)に東海大浦安で働いていた元教員のAさん(20代)とともに、厚労省にて記者会見を行いました。
Aさんは、休日にも部活動等で終日働く日もあり、月の休日が1〜4日しかないことも複数ありました。休憩も取れておらず、残業時間が長い月では、厚労省の過労死認定基準である月80時間を超えていました(組合計算)。そのような時間外労働に対して、残業代も適切に支払われていませんでした。
そのような状況に対して、昨年末、船橋労働基準監督署は「部活等の時間外労働は労働時間であり残業代を支払わないといけない」とし、学校へ是正勧告(行政指導)を出しました。
部活は教員の過重労働の最大の要因と言われています。多くの教員が部活による過重労働で体調を崩し、休職・退職しています。また、多くの労力を部活へ取られることで、「教員本来の業務」である授業や生徒へのケアに集中にできず、教育の質の低下も招いています。
今回の勧告は、教員の「無償労働」に依存してきた部活動のあり方、それによる教員の過重労働を見直す契機となると思います。
また、それは私学教員のみならず、同様の問題に苦しむ公立教員へ適用される「給特法」(教職員給与特措法)の矛盾を鮮明にします。
公立教員は、どれだけ時間外に部活動等をしても残業代支給がなく、合法的に「定額働かせ放題」の状況です。「定額コスト」ゆえに、部活をはじめとした膨大な業務を任され公立教員は過重労働に陥っています。
しかし、今回、私学教員に対して、労基署は「部活の時間は労働時間であり残業代を支払わないといけない」と判断しました。部活という「同一労働」をしているのに、公立教員と私学教員で、労働時間としての認定や残業代の支払いの有無が異なることに合理性はあるのでしょうか。
公立・私学・国立の垣根を超え、教員の過重労働を変えていきたいと私たちは考えています。以下、報道になりますのでご覧ください。
◆報道一覧
①“部活指導は労働時間” 未払い残業代支払うよう是正勧告 千葉(2023年2月14日・NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230214/k10013980391000.html
千葉県にある私立の中学・高校で、休日などに教員が行った部活動の指導などの時間について、労働基準監督署は労働時間として認め、学校に対し、未払いの残業代などを支払うよう是正勧告を行いました。
これは千葉県浦安市にある東海大付属浦安中学・高校で、非正規の教員として働いていた20代の男性が会見で明らかにしました。
それによりますと、男性は去年3月までの2年間、休日や勤務時間外に部活動の顧問としての指導や大会の引率、学級の担任としての準備や生徒の対応などにあたっていたということです。
これについて、労働基準監督署は労働時間と認め、去年12月、学校に対して未払いの残業代や割増賃金の支払いを求める是正勧告を行ったということです。
男性は残業時間が80時間を超える月もあり、その後、体調を崩して学校をやめたということです。
男性は「これだけ多くの業務に追われてしまうと、生徒と向き合う姿勢が中途半端になり教育の質にも関わる。自分と同じような教員は多くいると思うので、学校には改善に努めてほしい」と話していました。
男性が所属する私学教員ユニオンは「公立校では、月給に4%を上乗せする代わりに、残業代は支給しないと定められ時間外も働かせ放題になっている。今回の是正勧告により、私立校では残業代が認められるのに、公立校で認められないという、『同一労働同一賃金』に反する実態が浮き彫りになった」としています。
学校は「これまで誠意を持って話し合いをしてきました。今後も話し合いを継続していきます」とコメントしています。
②教員の残業代未払い、東海大学付属中高に是正勧告 「部活でほぼ休みがなく、自然と涙が流れた」(2023年02月14日・弁護士ドットコム)
https://www.bengo4.com/c_5/n_15654/
東海大学付属浦安高等学校・中等部(千葉県浦安市)で働いていた元教員の20代男性について、残業代未払いがあったとして、船橋労働基準監督署が是正勧告を出していたことがわかった。勧告は2022年12月27日付。
男性が加盟する「私学教員ユニオン」が2月14日、都内で会見を開いて明らかにした。
男性は運動部の主顧問をしており、大会の引率などで土日も終日働く日が続いていたという。「教師という職業は『これが当たり前』と思い日々の業務に当たっていたが、1カ月ほぼ休みがない状況で、気づけば自然と涙が流れて、このまま教師という職業を続けていけるのか不安に思うようになった」と退職に至った経緯を語った。
●男性「教員といえど労働者」
ユニオンによると、男性は2020年4月〜22年3月までの間、同校で常勤講師(契約社員)として働いていた。
平日は7時〜7時半ごろから19時〜20時ごろまで働いていたが、平日の残業時間は一切支払われていなかった。土日は部活動で10時間ほど働く日もあったが、4時間以上の業務で一律4千円、4時間未満の場合は一律2千円の手当しか支払われていなかったという。
労基署は男性が働いていた期間について、タイムカードなどを元に割増残業代不払いがあったと認定した。ユニオン側は早出出勤や休日手当など約323万円の未払い賃金があると主張しているが、学校側は約75万円と主張しており、今後交渉を続けていくという。
男性は「教員といえど労働者です。学校には、自分と同じような実態の職員が多くいると考えられるので実態把握、改善に努めてもらいたいです」と話した。
●学校側は「今後も話し合いを継続して参ります」
東海大学付属浦安高等学校は弁護士ドットコムニュースの取材に、「これまで誠意を持って話し合いを継続して参りました。今後も話し合いを継続して参ります」
◆労働相談や共に活動するボランティアの募集
職場で労働問題を抱えている方は以下の私たちの相談窓口まで電話・メールにてご相談ください。無料対応・秘密厳守で対応しています。ユニオンの仲間と一緒に違法・不当な状況に対して声を上げてみませんか?改善事例はたくさんあります。
また、私たちは一緒に教員の労働環境や学校の教育環境を変えたいという教員や学生のボランティアを募集しています。労働相談、団体交渉、社会発信などの活動は、組合メンバーとボランティアが一緒になって進めています。ボランティアを希望される方は、以下のメールまでご連絡ください。
電話番号:03-6804-7650
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https://note.com/embed/notes/n4e2a13f03662
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