【4/25・26】3密労働、非常勤講師の休業補償問題など私学教員向け労働相談ホットライン!

新型コロナウイルスの影響は、教員の労働現場に大きな影響を与えています。

現在、私たち私学教員ユニオンへは大きく分けて2点の労働相談が多く寄せられています。

1つ目は、学校現場という「3密」職場で働く中で、感染対策を求めたり、休校延長・再開を訴える相談です。2つ目は、非常勤講師に対して、休業補償が払われないという相談です。

そのような状況を受けて、私学教員でコロナウイルス関連での労働相談がある方向けの緊急ホットラインを開催しますので、以下までご相談ください。

教員の方々にはこのような時こそ労働組合の力を活用してほしいです。労働組合であれば、団体交渉を通じて学校側に改善を求めていくことができます。

【私学教員向け無料労働相談ホットライン】

4月25日(土)13:00~17:00
4月26日(日)13:00~17:00

電話番号 0120-333-774(通話無料)
相談無料・電話無料・秘密厳守

◆学校現場での3密労働

「学校再開」「臨時休校」状況 文科省調査

現在、2月27日に発表された一斉休校が、順次再開されています。その中でも、私立学校は、小学校69%、中学校74%、高等学校79%と、公立・国立よりも大幅に学校再開の割合が高い状況であり、私学が感染リスクが高い状況となっています。

そして、教育現場は「3密」(密集、密室、密接)職場であり、和歌山などでは、学校現場が「クラスター化」したという報道がなされています。

「教員3人の新型コロナウイルス感染が確認されている和歌山県紀の川市の打田中学校で、新たに教員4人の感染が判明した。県が9日、発表した。仁坂吉伸知事はクラスター(集団感染)が発生したとの見方を示した。」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200409-00002649-agara-l30

そのような状況に対して、茨城県の日立一高の高校生たちがストライキをして休校を求める行動へ出ているという報道があります。

「県立日立一高(日立市)の3年生有志が県内全ての県立高休校などを求め、「ストライキ」(同盟休校)に入っている。9日は同高3年の3分の1に当たる約80人が賛同し、登校しなかった。ストの「通告書」は県教委と日立一高などに送付されている。生徒有志は「学校現場に関わる人すべてを守ることは明らかに緊急性を要している」と訴えている。」

https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15864403748133

生徒や保護者への感染拡大を防ぐためにも、国も言っている「3密」の状況を改善する必要があります。また、難しければ、生徒への在宅学習の支援や、保護者への休業補償を国などに求めつつ、休校の延長・再開をする必要があると思います。

労働契約法5条には「安全配慮義務」が定められており、労働者が健康・安全に働ける環境を整備する義務が学校にはあります。今の現状はそれに反していることは明らかです。

◆非常勤講師の休業補償未払い

一斉休校によって特にしわ寄せを受けているのは、非常勤講師という非正規雇用で働く教員です。非常勤講師は、担当授業に対して「1コマ〜〜円」(2000円〜3000円程度であることが多い)という対価が払われる労働契約が締結されていますが、授業以外の業務である授業準備や、テスト作成・採点等の業務に対価が払われないことが多く、実際の時給は最低賃金に近い場合もあり、手取り15万円ほどの教員もいます。

また、通勤の交通費やボーナスも支給されないことがあるため、複数の学校での非常勤講師を掛け持ちしたり、全く関係のない飲食店などのアルバイトを掛け持ちして生活を成り立たせている非常勤講師も存在しています。

そのように、普段から生活が苦しい非常勤講師は、今回の一斉休校により担当授業がなくなると、給与が支払われず生活困窮に追い込まれてしまいます。私たちの労働組合へも休業補償や、来年度以降の雇用はどうなるのかという不安の労働相談が多数寄せられています。

現在、公立学校では約2割、私学においては約3割が非常勤講師として働き、学校の基幹的な業務を任されているにも関わらず、今回のような「危機」においては、「雇用の調整弁」として使い捨てられています。

休業中の賃金については、労働基準法に則り、最低、平均賃金の6割、民法上は、全額請求も可能です。

また、雇い止めについても、不当な雇い止めの可能性もあります。

 

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