京華商業高校の不誠実な第一回団体交渉① 「私は逃げも隠れもしない」と言った理事長が不参加

私たち私学ユニオンへ、東京都文京区にある京華商業高校http://www.keika-c.ed.jp/)の非正規教員2名が加入をし、不当な雇い止め、長時間労働、残業代不払いなどの問題について団体交渉をしています。

2名は、「有期専任」という1年更新の不安定な非正規雇用で働いていますが、専任(正規雇用)と同じく担任や部活といった学園の中心的業務を担っています。

また、求人情報はもちろん、入社時、入社後にも、「専任への登用を前提として働いてもらっている」と何度も期待を持たされ続けてきました。

しかし、学校側は一方的に理由も明確に言わないまま雇い止め(解雇)をしてきましたし、団体交渉の申し入れ時の対応も不誠実なものであったので、1月18日には不当な雇い止めの撤回を求めて、ストライキを行いました。

当日の様子は、毎日新聞や東京新聞など多くの報道機関で報道されました。

専任教員(正社員の教員)と同じ仕事をさせておきながら、1年更新の不安定な雇用でいつでもクビにできるようにして、人を「雇用の調整弁」・モノのように都合よく扱うことは社会的に許されません。

自分たちの都合でコロコロと先生を辞めさせるのは、これまで信頼関係を築いてきた生徒や保護者の方へも大きな悪影響を与えます。

私たちはそのような京華商業高校の姿勢に強く抗議し、雇い止め撤回を求めて戦っています。ぜひ、応援・ご支援をお願いいたします。

 

◆第一回団体交渉での不誠実な対応

初回の団体交渉でも学園側は様々な不誠実な対応・回答をしてきましたので、複数回に分けてご紹介したいと思います。また、学園側へ誠実な対応をするように連絡を入れていただけましたら幸いです。

【連絡先】

〒112-8612 東京都文京区白山5-6-6
TEL 03-3941-0056(代表)
FAX 03-3941-0740

「私は逃げも隠れもしない」と言っていた羽鳥理事長が不参加

私たちが、羽鳥百合子理事長(http://www.keika.ac.jp/introduction/message.php)へ団体交渉の申し入れをした際には、「私は逃げも隠れもしない。学内の労働組合とも団体交渉をやっているんだから」と言っていましたが、実際に第一回団体交渉の場には、羽鳥理事長は来ませんでした。

私たちが、なぜ羽鳥理事長がきていないのか問うたところ、学園側の顧問弁護士は、「理事長は私に任せると言ったので」という回答をするだけでした。

一方的に雇い止めをして教員を路頭に迷わせておいて、「逃げも隠れもしない」と豪語した羽鳥理事長が話し合いに不参加というのは、あまりにも学園として誠意がなく、最低限の礼儀や節度を持っていないのでしょうか。

また、団体交渉で顧問弁護士や校長は、「この場で何か、直接決めることはできない」と明言し、自ら団体交渉を進める上での決定権がないことを明言していました。

理事長という学園の最終的な決定権に大きく関わっている羽鳥理事長が団体交渉に来て、誠実に回答をすることを私たちは改めて求めます。一度約束したことを一方的に破るというのは、教育機関のトップとしての資質を疑わざるを得ませんし、生徒たちにどのように自らの行動を説明するのでしょうか?

 

求人で「専任(正規雇用の教員)を前提とする」、「専任への道が開けている」とあっても専任化の期待を持たせるものではない??

(今もHPに出ている求人:http://www.keika.ac.jp/cms/wp-content/uploads/2019/01/58ac1151da68cf536fea75fe33ca665f.pdf

 京華商業高校の「有期専任」の求人では、「専任を前提とする」と表記があります。今回組合に加入した教員に対する求人でも「専任への道が開かれている」と表記されていました。

このような表記は、1年更新の不安定な非正規教員へ「専任になれる」と「期待」を持たせるものではないでしょうか?現に、組合に入った教員の方々は、求人の表記はもちろん、採用の過程や働き始めてからも、「よっぽどのことがなければ専任になれる」などと言われ続けてきました。専任と同じ仕事をさせておきながら、専任化(正社員化)という「エサ」をぶら下げて1年更新で品定めをしていくような都合の良い働かせ方は、人を人とも扱っていない学園の姿勢を示しています。

しかし、顧問弁護士は、「そのような表記は専任化の期待を持たせるものではなく、期待を持つかはそれぞれの人の解釈の違い。求人の表記が誤解を生むとは考えていない」などと述べていましたが、皆さんはどのように思われますか?「専任を前提とする」、「専任の道が開かれている」と言われたら、専任化の期待を持ちませんか?

私たちは、現在も学園がホームページに出している有期専任の求人に「専任を前提とする」という表記をしないこと、そのような表記の下に「必ずしも専任になれるわけではありません」という事実を明記するよう求めましたが、応じてもらえませんでした。このように「嘘」の期待を持たせて人を集めることが社会的に許されるものでしょうか?

 

◆同様の問題を抱えている方はいませんか?

現在、私たちは、京華商業高校と労働環境改善に向けた交渉をしています。京華商業高校はもちろん、私学業界で働き、京華商業高校と同様の労働問題で悩んでいる方はいませんか?少しでも働いていて「おかしいな」と感じるところがありましたら、ご相談や情報提供をいただけましたら幸いです。

在職中に改善することはもちろん、在職中から証拠の集め方などを相談しておいて、退職の際や退職後に会社に対して請求することも可能です。ちょっとした疑問から相談をお受けしていますので、ご検討ください。

一緒により良い私学業界を作っていきましょう!

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