【#女子聖学院】「スクールセクハラをなくしたい」団体交渉を申し入れました!

3月14日、私たち私学教員ユニオンは東京都北区にある女子聖学院中学校高等学校へ団体交渉の申し入れを行い、6月8日、第一回団体交渉を行いました。

私たちは4月中に団交を行うことを求めていましたが、「新しい理事長が決まっていない」等の理由でなかなか団体交渉が開催されず、やっと6月での開催となりました。要求事項は、労働環境はもちろん、教育の質や生徒の安全に関わる重大な問題にも関わらず、それを軽視するような対応であったと感じました。

初回の団体交渉での私たちの主な議題は、学内での起きていた教員から生徒への「スクールセクハラ」の改善でした。ユニオンに入った教員はこれまで複数回にわたって学校へ改善を求めましたが、報復を受けるなどし、未だ十分な改善がなされていません。

2022年に内閣府が発表した調査では、若者への性暴力が最も多く発生している空間は「学校」となっており、近年「スクールセクハラ」という言葉も広がってきています。

若者の“最も深刻な”性被害、学校が最多に。「性交を伴う性暴力」は8.2%【内閣府調査】

社会問題となっている学校空間での性暴力を無くしていくためには、教員や生徒が皆で声をあげていくことが重要です。一緒に活動したいという方は、ぜひ私学教員ユニオンまでご連絡ください。ボランティアも募集しています!

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◆「女子生徒に対して、男性教員が壁ドンをしたことはセクハラに該当するとは思わないです」(学校側)ーその認識、人権侵害ではありませんか?

女子聖学院では、学内で教員から生徒へのセクハラが広がっていました。組合に加入した教員は、2018年4月からA教員のセクハラについて生徒から相談を受けるようになりました。同年6月に当時の学年主任に問題を相談したところ、夏休み中に指導が行われ一旦は改善が見られました。

しかし、同年10月に再びA教員のセクハラについての相談を受けるようになり、同年12月に生徒の要望からA教員からのセクハラに関するアンケート調査を実施することになりました。学校側は前校長も含めてアンケート結果を把握しているのにも関わらず、調査どころかユニオンに加入した教員に対し「アンケートはアウト」と一方的に叱責しました。生徒を守るために行った行為を、なぜ一方的に叱責されなくてはいけないのでしょうか。

アンケート結果からはA教員から「壁ドン」をされたという生徒の訴えもありました。A教員のセクハラについて団体交渉で学校側は、「A教員は耳が遠いから」などという主張をしてきました。しかし、「耳が遠い」のであれば大きな声で話してもらうなどという工夫をすれば良いのであって、壁ドンをする必要性は全くありません。

さらには、団体交渉の過程で学校側は「女子生徒に対して、男性教員が壁ドンをしたことはセクハラに該当するとは思わないです」と言い放ちました。私たちは学校の発言が信じられませんでした。壁ドンは、セクシャルハラスメントにあたる可能性があるばかりか、脅迫や暴行にも当たりかねない大きな問題です。それにもかかわらず堂々とこのように言い張ることのできる学校の人権意識の希薄さに唖然としてしまいます。

私たちがつよく問題点を指摘すると、最終的に学校は、今回の交渉でセクハラとは認めないものの、最終的には「不適切であった」と認めました。しかし、本当に問題をわかっているのか、今後が心配でなりません。

また学校側も組合員たちのアンケートを受けて学内調査をしたそうですが、「スクールカウンセラーに問い合わせたところセクハラの訴えはなかった」「校長室の扉をいつも開けているが生徒からセクハラの話は聞いたことがない」という主張をしています。しかし、セクハラを受けた生徒が、必ずしもその被害を打ち明けることができるとは限りません。また、校長は年配の男性であり、女子生徒がセクハラを相談するのは困難です。

団体交渉では学校側が自発的に生徒目線で話をすることはありませんでした。一体誰の、何のための学校教育なのでしょうか。

※なお、7月7日開催の第二回団体交渉にて学校は「壁ドン」が不適切な行為であるということを撤回してきました。

◆2021年に設置されたハラスメント防止人権保護委員会をすぐに始動することを約束しました

一方、団体交渉の中では少しだけ成果もありました。これまで設置されただけで機能していなかった学内の「ハラスメント防止人権保護委員会」の始動を約束することができたのです。ただし、上記のような学園側の発言や、学外の相談窓口に団体交渉に出席していた学園側の弁護士事務所が記載されていることもあり、この委員会の始動で学内環境が一気に改善されるとは考えられません。

◆声をあげた当該組合員の想い

「私は、生徒からたくさんの相談を受けていたので、この状況に教師として黙っていられませんでした。一人で学内で動いていた時には全く認めなかったことを、ユニオンの仲間と一緒に団体交渉を行うことで、徐々にですが認めさせることができてよかったと思います。まだまだ十分な改善を約束させられていないので、引き続き頑張りたいと思います。」

◆労働相談や共に活動するボランティアの募集

職場で労働問題を抱えている方は以下の私たちの相談窓口まで電話・メールにてご相談ください。無料対応・秘密厳守で対応しています。改善事例はたくさんありますので、ユニオンの仲間と一緒に違法・不当な状況に対して声を上げてみませんか。

また、私たちは一緒に教員の労働環境や学校の教育環境を変えたいという教員や学生のボランティアを募集しています。労働相談、団体交渉、社会発信などの活動は、組合メンバーとボランティアが一緒になって進めています。ボランティアを希望される方は、以下のメールまでご連絡ください。https://note.com/embed/notes/n4e2a13f03662

電話番号:03-6804-7650
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